市谷の杜 本と活字館 開館記念展
時計台の修復・復元
(2021/5/7改訂)
※会期が延長になりました!
会期:2021年2月11日(木)~2021年5月30日(日)10月31日(日)
なお、予定が変更となる場合がありますので、ご来館の際にはWebサイトで最新の情報をご確認くださいますようお願いいたします。
今からちょうど100年前の1920年(大正9年)、秀英舎(大日本印刷の前身の1社)は第一工場(市谷工場)の大規模な改築工事に着手しました。途中、関東大震災に見舞われたものの大きな被害はなく、6年後の1926年(大正15年)に工事は完了。鉄筋コンクリート造りの工場棟8棟と営業所棟が完成しました。この時に造られた営業所棟が、現在の「市谷の杜 本と活字館」です。
工場棟の大半は、増改築を加えながら2000年代まで利用され、営業所棟も2016年(平成28年)までオフィスとして機能していました。塔屋の大時計が特徴的な営業所棟は「時計台」の呼称で親しまれ、会社を象徴する「顔」とも言うべき存在でした。
2010年に始まった大規模な再開発工事で、この地域の風景は大きく変わりつつあります。工場棟が連なっていた場所は、大日本印刷のオフィスビル群と「市谷の杜」から成る、緑豊かな街へと変貌を遂げました。
この再開発の一環として、「時計台」は創建時の姿を復元することになりました。出版印刷の原点としての意義を踏まえ、「市谷の杜 本と活字館」として新たなスタートを切ったのです。
しかし、建設当時の資料はほとんど残っておらず、復元には大きな困難が伴いました。また、現在の建築基準に合った耐震補強など、作業過程ではさまざまな工夫や配慮が求められました。
本展では「市谷の杜 本と活字館」の開館を記念して、建物の修復・復元工程の詳細について貴重資料を公開するとともに、本館のロゴマークやサインの制作プロセスなどについて紹介します。